大器の片鱗

十五巻。引き続き花栄のスナイパータイム。いままであまり見せ場がなかった分すげえものを見せてくれたけれども、そうしている間にもバタバタと人が死んでいく。立て続けに死なれてしまうとけっこう辛い。李応が死んだら杜興が悲しむよ。
宿元景が最後に意地を見せて、そのおかげで朱武までが……。神機軍師という渾名がかっこよくて好きだったのだが。宿元景もあの状況で大人しく撤退できないってのは理解できるけどもなあ……。読みながら、こっちくんなよ宿元景ー!と思ってしまったよ。
そんな中、顧大嫂おばさんの無双っぷりがちょっと微笑ましい。敵兵に化け物よばわりされてるし。さすがは聞煥章を手負いにした女である。
一方そのころ子午山では――、
ということで、楊令ですよ楊令。張平とのくだりでいよいよ楊令が器の大きさを見せ始めたというか、楊令の魅力が爆発しまして、もう完全にやられてしまった。もう読書続行不可能なレベル。たまらなくなって窓から「楊令ーーー!!」って叫びたくなったもの。本当に。

という事で北方水滸伝十五巻、実に面白かった。どす黒い物を吐いたら復活ってシステムはよくわからないけれども、死んじゃうよりはいいので問題なし!